夫だった男性と知り合ってすぐ、まだお付き合いする前に「ぼくは不眠症なんだ」と言われて、一定の時間になると睡眠薬を飲んでいました。
他の人もいる時にその時間になったことがあって、「お薬飲まなくていいの?」ってふつうの調子で聞いたら、「他の人には聞かれなくない」と言われて、この人私に気があるんかな?と思いました。
なんとなくデリケートなことじゃないですか、病気の話は。
それもメンタル系の病気については多くの人に公言しないのが暗黙の了解だった40年前の話です。
私も周囲に精神疾患のある人がいなかったから、なにも知識がなく、彼が言ってる不眠症を額面通り受け止めました。
彼は医者で、病気に関しては私なんかより全然プロなんだろうからツッコミようがなかったんです。
彼が私に気があったのは実際そうだったから、付き合い始めて、彼は明日にでも結婚できるような広いアパートを借りていたから、うちに来てほしいとうるさいし、私も彼のお給料の金額を聞いて、ちょっと気分は良かったんです。
彼との生活には「安定」の2文字に包まれた未来しか見えなかったので、わりとすぐに同棲に至りました。
病気については、薬をちゃんと飲み続けたらコントロールできるだろうとふんわり考えていました。
この時、彼はアパート近くの個人病院に勤めていました。
お医者さんのイメージって夜勤があって、急患もいるのかな、と思っていましたが、それは救急病院みたいなところで、彼は研修医の頃は救急病院にいたけれど、私たちが知り合った頃には昼間だけの勤務でした。
老人病院だよと彼は言ってましたが、実際ほんとうに地元の高齢者がかかる病院でした。
同棲を始めて1年、楽しい生活でした。
喧嘩をしたこともないし、休みの日には一緒にお出かけをしたりで、なにも問題はなかったので、そのまま結婚となり、入籍しました。
彼には離婚歴がありました。
研修医時代に知り合った看護師さんと離島医療への志で結ばれて、一緒に離島へ行ったそうです。
彼は親の代からの医者と言うわけではなくて、離島勤務の義務付きの医学部を卒業したので、研修医期間が終わったら離島の診療所に赴任しました。
私はドラマを見ていないので、絶対に合ってるとは言いませんが、「Dr.コトー」みたいな感じです。
その診療所での義務期間に不眠症を発症して、離島義務を果たせなくなり、離婚に至ったそうです。
それについては同棲中に彼は涙を流しながら言ってました。
奥さんが作ったお味噌汁に「味噌が死んでる」とかイチャモンをつけてしまったそうで、離婚となったと泣いていました。
なんて言うか、味噌が死ぬってどゆこと?と思ったんですが、彼氏が泣いてるしまぁそう言う人たちもいるのか、と納得してしまいました。
彼には離婚歴があるので結婚式のようなものには2人とも関心がなく、入籍だけしました。
けれども、入籍の翌週くらいには彼が豹変しました。
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