プラザハウスの回廊式建築はどこから来たの?

花ブロック

「日本最古のショッピングセンター」プラザハウス

沖縄市の南入り口にあるプラザハウスは1954年(昭和29年)に建てられた回廊式コンクリ建築のショッピングセンターです。
1997年(平成9年)にフェアモールが増築されました。

沖縄市 プラザハウス

こちらが最初に建てられた回廊式部分です。
右端にフェアモールの入り口が映っています。

沖縄市 プラザハウス フェアモール

テラコッタ色とアイボリーに塗り分けた上品な増築部分は3階建てで,吹き抜けとエレベーターがあります。

沖縄市 プラザハウス 吹き抜け

増築部分の吹き抜けには最初は屋根がなくて,雨風が入り込み放題だったんですが,2000年ごろに開閉式の屋根がつけらました。
雨の日には屋根を閉じるので濡れることはありません。
フェアモールはハワイのショッピングモールをイメージして作られたそうで,雰囲気としてはカハラモールが近い感じがします。
2000年頃はライフハック系テレビ番組の実例として,「ハワイで時差ボケを防ぐ方法」みたいなVTRに使われたこともあります。
ハワイと言われたら,そんな雰囲気です。

プラザハウス回廊式建築のルーツ

では70年前に建てられた回廊式の建物はどこにルーツがあるでしょうか。
プラザハウスはこの時,PXとして建てられました。
PXは米軍人,軍属のみが利用できるお店で,日本人は利用できません。
店舗前に広い駐車場を設置したのも,自家用車利用の軍人向けのサービスです。

沖縄市 プラザハウス PX

フェアモールのエレベーターにはPXとして営業されていた当時の写真が壁面を埋めています。
この頃の経営者はアメリカ人でした。
回廊式の建物は沖縄には他にはなくて,一体どんな建物をお手本に作られたのか,ずっと気になっていたんですが,プラザハウスが建てられた1950年代,アメリカ全土で流行していた百貨店(デパートメントストア)にルーツがあるようです。
1950年代にアメリカ郊外で流行した百貨店,今では軒並み倒産して建物は残っていないんですが,プラザハウスのお手本になったようです。

Sears Department Store Christmas Decorations Display | Vintage mall, The last summer, Exterior signage
Witness the charm of a vintage Sears department store adorned with festive Christmas decorations. Step back in time to a...

こちらはカタログショップ「Sears」の店舗がモデルになっていますが,プラザハウスのファサードと通じる建築テイストがあります。
アメリカ郊外のこのスタイルの百貨店は床面積が小さめなので,今では倉庫型のディスカウントストアに建て替えられ,そちらも時代遅れとなって消えゆく建築物のようです。
アメリカのミッドセンチュリー文化は郊外の市民が率先していたので,この層がラグジュアリーな百貨店をそこまで必要とはしていなかったので,ホールセールの倉庫型店舗に置き換えられて,その後インターネットインフラの整備とともに,ネットショッピングがメインストリームとなり衰退していきました。
街の中にアメリカが存在したコザ市でPXとして誕生したプラザハウスが,ダイレクトにアメリカのスタイルを継承したのは納得です。

まとめ

今回は花ブロックから少し離れて,アメリカ郊外でミッドセンチュリー建築として流行した駐車場つきの百貨店をお手本としてコザ市に誕生したプラザハウスの回廊式建築のご紹介をしました。
花ブロックが沖縄で流行するのは同じミッドセンチュリーでも1960年代からなので,プラザハウスはそれよりも数年古い建築です。



アメリカ本土ではもう衰退して見かけることもない建築スタイルですが,沖縄のプラザハウスは直輸入のインポートショップとして独自のラグジュアリー路線を続け,徒歩圏内に大きなイオンモールができても全く衰退する様子は見られません。
この建築が今でも現役なのは珍しいので,お近くにいらっしゃいましたらどうぞお立ち寄りください。

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